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カテゴリ:学会・シンポジウム

特別シンポジウム「世界文学村と愉快な仲間たち」

特別シンポジウムのお知らせ
(東京国際文芸フェスティバル・オリジナル企画)
世界文学村と愉快な仲間たち
 
日時2016年2月28日(日) 14:00 -- 17:00(開場13:30)
場所東京大学文学部法文2号館2階1番大教室

*定員220名、事前申し込み不要、入場無料
*どなたでも自由に聴講できます。万一満席の場合は、立ち見をお願いすることもありますので、予めご了承ください。
東京国際文芸フェスティバルHP:http://tokyolitfest.com/program.php
 
<前口上> 総合司会・沼野充義
現代の世界文学は、あまりに多様で、また膨大だ。しかも、まだ道も地図もできていない。この未踏の沃野に大胆に踏み込んでいく現代文芸論研究室のつわものたち、またここに世界中から集まってくる若手日本研究者たち、その両者のまなざしがクロスし、火花を散らす。

膨大な現代世界文学を前にして、何から読めばいいのか、途方に暮れている老若男女、10代から80代のために、タフで華麗で心優しき案内人たちが集います。
 
プログラム
第1部(14:00 -- 15:20)「日本から世界へ」
パネリスト
☆柳原 孝敦(ラテンアメリカ)
☆阿部 賢一(チェコ)
☆亀田 真澄(クロアチア・セルビア)
☆奈倉 有里(ロシア)

第2部(15:40 -- 17:00)「世界から日本へ」
世界からやってきた若手研究者たち
☆ライアン・モリソン(アメリカ)
☆ヴィヤチェスラヴ・スロヴェイ(ウクライナ)
☆邵丹(中国)
☆鄭重(中国)
☆ウッセン・ボタゴズ(カザフスタン)
☆ソン・ヘジョン(韓国)
☆エルジュベタ・コロナ(ポーランド)
 
アメリカ、ウクライナ、韓国、中国、カザフスタン、ポーランドなどからやってきた若き日本研究者たちが、日本の若者たちの気づいていない、日本文学・文化の面白さについて熱く語り合います。芭蕉、太宰治、石川淳、小島信夫から、大江健三郎、村上春樹、多和田葉子まで!
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*ご来聴された皆さんに、抽選によりパネリストたちからサイン入の著書・訳書のプレゼントがあります。
*このシンポジウムの内容は『世界は文学でできている』第5集(光文社、2016年刊行予定)に収録されます。
 
主催:一般財団法人出版文化産業振興財団(JPIC)http://www.jpic.or.jp
企画・実施:東京大学文学部現代文芸論研究室
協力:一般財団法人光文文化財団、協賛:光文社
*子どもゆめ基金(独立行政法人国立青少年教育振興機構)助成活動
問い合わせ先:113-0023 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学文学部現代文芸論研究室
電話・ファックス03-5841-7955

ペテルブルグにて哲学・文学セミナー

2016年9月20―21日、ペテルブルグにて日露共催でロシア哲学・文学セミナーが開かれます(以前9月28―29日とアナウンスしていましたが、日程が変更になりました)。
日本とペテルブルグの研究者交流のためのセミナーですので、積極的な参加をお願いいたします。
詳しくはこちらをご覧ください:160920philosophical conference_SPb.pdf

国際セミナー "Crossing Borders: Russian Culture and Beyond"

2016年1月23日(土)、上智大学にて国際セミナー "Crossing Borders: Russian Culture and Beyond" が開かれます。
海外からの招待報告者のほか、日本の若手研究者も報告します。
ロシア語でのディスカッションに慣れたい方、大歓迎です。予約不要。
くわしくはこちらをご覧ください:160123seminar_Tokyo.pdf

クラコフ哲学セミナー「チャアダーエフ:祖国の愛と真理の愛」

2016年6月5―8日、クラコフにてロシア哲学セミナーが行われます。今年のテーマは「チャアダーエフ:祖国の愛と真理の愛」です。
エントリーの締切は2016年1月15日です。
くわしくはこちらをご覧ください:160605Krakow meeting_eng.pdf160605Krakow meeting_rus.pdf
https://docs.google.com/forms/d/11izvHQ0IhOH3iZg4KXARGJJz0eKueHqP7Hssz-nbDB8/viewform
http://krakowmeetings.eu/2016

S・アン=スキ『ディブック』とユダヤ文化ルネサンス

二つの世界のはざまで
――S・アン=スキ『ディブック』とユダヤ文化ルネサンス


(ポーランド文学古典叢書第5巻『ディブック/イヴォナ』(未知谷)刊行記念企画)

10月2日(金)16:30-19:30(大阪大学21世紀懐徳堂スタジオ)
10月3日(土)一回目:13:00-15:30、二回目:16:00-18:30(居留守文庫)

(フライヤーはこちらからダンロードできます。)

なにゆえに、なにゆえに
魂は
天の高みから
奈落の底に落ちるのか?
転落はそのうちに
飛翔の芽を宿すがゆえに



【S・アン=スキ『ディブック――二つの世界のはざまで』の刊行を記念して】

2015年9月下旬、ポーランド文学古典叢書第5巻として『ディブック/イヴォナ』(西成彦編、赤尾光春・関口時正訳)が刊行されます。『ディブック』とは、ユダヤの民間伝承に伝わる悪霊(ディブック)伝説を下敷きに、前世の契りによって結ばれた若い男女が辿る悲劇を描いたユダヤ演劇史上最も有名な戯曲です。

『ディブック』は、1920年にワルシャワでイディッシュ劇団による初演が好評を博し、1922年にはモスクワでヘブライ語劇団による上演が大反響を呼んで以来、両大戦間期には、英語、ドイツ語、ロシア語、フランス語、ポーランド語、ウクライナ語、スウェーデン語、ブルガリア語、ルーマニア語、エスペラント語などに翻訳されて上演され、世界中の観客を魅了してきました。その反響は遠く日本にも及び、1930年(昭和5年)には、「ディブツキ」(エス・アンスキイ作)として『世界戯曲全集』(世界戯曲全集刊行會)の第三九巻(西班牙・猶太劇集)に収録されています。したがって、今回の翻訳は実に85年振りの「再訳」にして、イディッシュ語による戯曲テクストの日本語訳としては初の試みとなります。

『ディブック』については、とくにロシア演劇界の鬼才Y・ワフタンゴフ演出による「ハビマ座」の上演(ヘブライ語)が世界演劇史上に残る伝説的な舞台の一つとなり、これを観たソ連映画界の巨匠セルゲイ・エイゼンシュタインは生涯忘れ得ぬ経験の一つに挙げ、ドイツ演劇界の「皇帝」マックス・ラインハルトは「これは演劇ではない、神の礼拝だ」と述べています。また、映画、ラジオ、テレビ、オペラ、バレエなどに次々と改作され、バレエ作品『ディブック』には、レナード・バーンスタインが楽曲を提供しています。

このようにユニークな遍歴を辿ったこの作品の日本語訳の刊行を記念して、『ディブック』の朗読劇とユダヤ音楽(クレズマーとハシディズムの旋律〈ニグン〉)の演奏会(一日目のみ)を開催いたします。

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主催:文部科学省 科学研究費・基盤研究(B)「『ユダヤ自治』再考――アシュケナージ文化圏の自律的特性に関する学際的研究」

共催:大阪大学文学研究科MCE研究会、神戸ユダヤ文化研究会

協力:未知谷、、成瀬大雄

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? 一日目(阪大豊中キャンパス)

◆日時:2015年10月2日(金)16:30-19:30(最大延長20:00まで)

◆場所:大阪大学(豊中キャンパス)21世紀懐徳堂スタジオ(http://21c-kaitokudo.osaka-u.ac.jp/)

◆参加費:無料(どなたでも参加できます。事前申し込み不要)

◆プログラム:

16:30-17:00
解説「S・アン=スキ『ディブック』とユダヤ文化ルネサンス」
赤尾光春(大阪大学)

17:00-18:00
演奏会(クレズマーとハシディズムの旋律(ニグン))
クラリネット:樋上千寿(オルケステル・ドレイデル)
アコーディオン:秦コータロー
歌:赤尾光春

18:00-19:30
朗読劇『ディブック――二つの世界のはざまで』
〈演出〉鈴木径一郎(sputnik.)
〈出演〉宮本 荊(LifeR)、岸本愉香(sputnik./第2劇場)、江本真里子、濱本直樹(DanieLonely)、石田雅章(劇団イシダトウショウ)、島田淳子、赤尾光春
〈演奏〉樋上千寿、秦コータロー

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? 二日目(居留守文庫)

◆日時:2015年10月3日(土)一回目:13:00-15:30、二回目:16:00-18:30

◆場所:居留守文庫(大阪阿倍野・文の里の古書店:http://www.irusubunko.com/)

◆定員:各回につき15名程度(事前に申し込みが必要です)

◆予約・問い合わせ:070 5350 1972/e.pithecanthropus[at]gmail.com(atは@に変換してください)

◆プログラム:

#一回目
・解説(13:00-13:30)
・朗読劇(13:30-15:00)
・アフタートーク(15:00-15:30)
ゲスト:黒田晴之(松山大学)

#二回目
・解説(16:00-16:30)
・朗読劇(16:30-18:00)
・アフタートーク(18:00-18:30)
ゲスト:西成彦(立命館大学)

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【S・アン=スキ(1863-1920) 】

イディッシュ語作家、ロシア語作家、民俗学者、社会活動家。
1863年、ベラルーシのヴィテプスク地方に生まれる(本名シュロイメ・ザインヴル・ラポポルト)。貧しいユダヤ人家庭に生まれ、伝統的な教育を受けたが、ロシアの社会思想に感化されナロードニキ運動に参加し、ロシア語で小説や社会評論を執筆。1892年、ロシアを去ってパリで亡命生活を送った後、スイスで社会革命党(エス・エル)の創設と活動に携わり、1905年にロシアに帰国して以降は、ユダヤ文化復興における中心的人物の一人となった。1912から14年にかけてユダヤ民俗調査団を率いてウクライナのユダヤ人集落のフォークロアを収集し、戯曲『ディブック』を創作。第一次世界大戦中には前線のユダヤ人難民の救済事業に携わり、その記録を『ガリツィアの破壊』にまとめた。ロシア革命の難を逃れてワルシャワ近郊に移住し、1920年、死去。

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【出演者のプロフィール】

〈解説および歌と出演〉

赤尾光春:大阪大学文学研究科助教。専門はユダヤ文化研究。著作(いずれも編著)に、『ディアスポラから世界を読む』(明石書店)、『シオニズムの解剖』(人文書院)、『ディアスポラの力を結集する』(松籟社)がある。大阪外国語大学時代に劇団「檜舞台」で活動した後、サミュエル・ベケット『ゴドーを待ちながら』やハロルド・ピンター『おとなしい給仕』(The
Dumb Waiter)などの上演も行った。

〈演出〉

鈴木経一郎:2007年に大阪で結成された劇団 sputnik.
に所属。脚本家が毎回ローテーションする劇団にあって、本公演全ての演出を担当している。
作・演出作品は『エレホンの雪』(2011)、『宿酔』(2013)、『驚く方法は忘れた』(2014)等。

〈出演〉

石田雅章:大阪外国語大学インド・パキスタン語ウルドゥー語学科卒。1985年初舞台。2006-2007パリ第7大学留学、専攻はベケット演劇、現代劇、能、コンテンポラリー・ダンス。帰国後『劇団イシダトウショウ』発足、ベケット作品の上演を目指す。2006年から”The
Expelled” “The Calmative” “The End” “How it is”などに挑む。

江本真里子:フリー。役者。神奈川県出身。関西小劇場を中心に活動中。

岸本愉香:牡羊座。女優。憑依型と見られるが、繊細さが武器。2010年より?2劇場の演劇に参加。2013年よりsputnik.にも参加。自己紹介「自己紹介を書くのが苦手です。なにを書いても後で恥ずかしくなるんじゃないかと思ってしまう」。

島田淳子:大阪大学博士前期課程2回。チェコ出身のドイツ語作家リブシェ・モニーコヴァーLibušeMoníková
(1945-1998)の作品を中心に、プラハのドイツ語文学の戦後の展開を研究している。2012年から2014年にかけてプラハ・カレル大留学。

濱本直樹:伊丹想流私塾、アイホール演劇ファクトリー、伊丹想流私塾マスターコース卒。Fance_pan退団後、永見陽幸と共にDanieLonelyを立ち上げる。関西小劇場を中心に活動。

宮本 荊:東京都内で活動中のLifeR、主宰。作・演出・出演など。共感できる喜びより知られない不幸を書き、痩身と薄幸な顔でそれを体現する。自作に限らず客演時も大抵不幸な役を回される。第一回笹塚演劇王特別男優賞。
http://lifers.jp/

〈演奏〉
樋上千寿(クラリネット):美術史家、ユダヤ音楽演奏家。シャガールの作品解釈を進める中でユダヤ文化研究へ傾倒。さらにクレズマー音楽の演奏へと活動の場を広げる。2003年にオルケステル・ドレイデルを結成、イディッシュ音楽の普及に努めている。

秦コータロー(アコーディオン):幼少の頃からクラシックピアノを学ぶ。2010年よりアコーディオンを始め、第4回ローランドVアコーディオンフェスティバル日本予選ファイナル出場。現在はソロライブ、レコーディング、バンドのサポートなど、幅広く活動を行っている。

〈ゲスト〉

黒田晴之:1961年生まれ、松山大学経済学部教授。20世紀のドイツ文学とユダヤ音楽を研究。著書に『クレズマーの文化史』(人文書院)、訳書(いずれも共訳)にスヴェン・ハヌシェク『エリアス・カネッティ
伝記』(上智大学出版)、ハンス・ヘニー・ヤーン『岸辺なき流れ』(国書刊行会)等。

西成彦:1955年生まれ、熊本大学助教授を経て、現在、立命館大学先端総合学術研究科教授。専攻は比較文学で、広くマイノリティと文学の関係を研究。おもな著書に、『イディッシュ』『エクストラテリトリアル』(いずれも作品社)、おもな訳書に、ショレム・アレイヘム『牛乳屋テヴィエ』(岩波文庫)、バシェヴィス・シンガー『不浄の血』(共訳、河出書房新社)等。